住宅について5


■緑と住宅



「もうエアコンはいらない」という、都会でもエアコンに頼らなくても快適に過ごせる暮らし方の体感セミナーを企画、開催しましたのでその内容をお話します。

講師は環境共生コーディネーターの甲斐徹郎氏で、セミナーは「気持ちよさ」、「快適」の要因である暑い寒いの原理を知ることから始まりました。会場にある実際の金属や木などにさわってどれが一番冷たいかその温度はいくらなのかを体感し、それが伝導や対流、放射、気化など熱の移動の速さで決まることを知りました。次に用意した簾の後ろ側に500Wの照明を2灯置いて、その前に立ってモワーッとした熱さを感じたり、簾の表面温度が41℃になるのを放射温度計で確認したりしました。そして霧吹きで簾に水をかけるとひんやりした感じになり実際の表面温度も25℃まで下がっているのを確かめました。水の蒸散の効果です。夏、外部の熱を室内に入れない一番の方法は窓際に植物を植えることです。植物の蒸散作用が熱を奪い室内への放射熱を防ぐからです。

樹木の蒸散作用が微気候をつくり建物に微風をはこびエアコンなしで快適に過ごせる仕組みです。この樹木が隣の住宅に、その又隣というように連続していけば「自分のために」が「環境のため」になり、豊かで快適な空間が生まれるわけです。「つなげる」という関係がコミュニティを手段として価値のあるものになるわけです。エアコンだけでは省エネは僅かですが、この「緑の省エネ」は環境を活かした新しい住まいづくりになるのです。先ずは自分のベランダからはじめみてはいかがでしょうか。





「作品集・コンペ作品」雑木林の家U

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